認知心理学の研究で面白いものがありますので、今回はこれをUI/UXに応用して考えてみます。
会話の途切れを感じるのは約1秒
人間同士が会話をしている際、話題が無くなったりして会話が途切れることがありますよね。
この「会話が途切れた」と感じるのは、話さなくなってから約1秒後だそうです。

多少の個人差や文化の差はあるものの、ほぼ全ての人間が0.5秒から2秒の範囲に収まるとのこと。
この研究結果は、UI/UXにも応用できます。
1秒の画面静止は「途切れ」
例として、ゲームのプレイボタンを押してから、Loading画面を挟んでゲーム画面に遷移する場合を考えます。
このとき、プレイボタンを押した後Loading画面が1秒以上表示されたままだと、ユーザーはゲームプレイの「途切れ」を感じてしまうのです。

無意識的にストレスを感じてしまいますし、場合によっては「画面が固まった」「バグった」などと不安に感じる可能性もあります。
処理に1秒以上かかる場合の対処法
しかし、ほとんどの場合わざと1秒以上ローディング画面を出しているわけではなく、それだけ処理に時間がかかるわけなので仕方のないことなのも事実。
もちろん処理が1秒以内に終わるに越したことはないですが、どうしても1秒以上かかることは有り得ます。
そこで、処理に1秒以上かかってしまう場合でも、プレイの途切れを感じさせない方法を2つ挙げます。
Loading画面を動かす
まずはLoading画面をアニメーションさせる方法。
プログレスバー(進度を表示するやつ)やスピナー(くるくる回るやつ)などのローディングアニメーションを表示することで、ユーザーに処理中だということを伝え、不安やストレスを和らげることができます。
特に数秒かかる場合には、進度のわかるプログレスバーを必ず表示するようにしましょう。
スピナーの実装方法についてはこちらの記事がおすすめ。
他にもローディングアニメーションについては今後記事を書いていくつもりです。
遷移アニメーションで時間を稼ぐ
他の方法としては、遷移アニメーションで時間を稼ぐというのもあります。
これは1秒程度で処理が終わるような場合に有効な方法です。
例えば、ボタンを押したら1秒間処理をして次の画面を表示する場合。
ボタンを押した直後に処理を開始し、それと並行して遷移アニメーションを実行します。
0.5秒の遷移アニメーションを行った場合、そのアニメーションが終わってからローディング画面に移るので、ローディングで待機する時間は体感0.5秒で済みます。
あまりに遷移アニメーションが長くても逆に鬱陶しいので、1秒以内ぐらいには抑えるべきかと思いますが、ローディングの体感時間を1秒減らせる裏技です。
個人開発ゲームなどの規模であれば、多くの場合ローディングの体感時間をほぼ0秒にできると思います。
まとめ
認知心理学の「途切れを感じるのは1秒」という研究結果から、UI/UXへの応用を考えてみました。
- 人間が「途切れ」を感じる時間は約1秒
- 1秒以上静止画面を表示し続けない
- アニメーションを使って待機のストレスを緩和する
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