今回はスマホゲームに適したUIに関する話です。
PCゲームやコンシューマーゲームにも当てはまる部分はあるのですが、スマホゲームに特化した話をしていきます。
スマホゲームの操作UIはシンプルに
タイトルで既に結論は言っているのですが、スマホゲームの操作UIはシンプルさが非常に大事です。
複雑でごちゃごちゃしているよりはシンプルな方が良い、と分かっている人がほとんどだとは思うのですが、分かっていてもついつい要素が増えてしまいがちです。
例外としては、荒野行動のような3DのFPSゲームがあります。
- 3DのFPSは移動/視点移動/アクション操作がほぼ必須
- コアゲーマーも多い
- やり込んで技術的に成長することが面白さのひとつ
という点から、このようなスマホゲームに関しては「操作UIは少なくあるべき」という原則の例外であると考えています。(ただし少ないに越したことはありません)
なぜシンプルにする必要がある?
何となくUIはシンプルな方が良いと知っていても、具体的になぜ?と考えることは案外ないのかもしれません。
特にスマホゲームでUIをシンプルにすべき理由としては、以下のようなものがあります。
スマホは画面が狭い
PCゲームやコンシューマーゲームと、スマホゲームの大きな違いは「入力デバイスと出力デバイスが別かどうか」です。
PCゲームはキーボードやマウスで入力してPC画面に出力します。
コンシューマーゲームはコントローラーで入力してテレビ画面やゲーム機の画面に出力します。
一方でスマホゲームは、スマホ画面で入力してスマホ画面に出力します。
これの何が大事かというと、スマホゲームは他と違って、ボタンなどの操作UIが増えれば増えるほどゲーム画面が狭くなるという点。
もうひとつスマホゲームの特徴として、そもそも画面が狭いということも挙げられます。
このようなことから、スマホゲームではできる限り不要なボタンなどを排除する必要があるのです。
スマホゲームはライトユーザーが多い
PCゲームやコンシューマーゲームで遊ぶ人は、比較的もともとゲームが好きな人が多いと思います。
逆にスマホでゲームをする人はそうとは限らず、通勤時間や空き時間の暇つぶし程度に考えているライトユーザーが大勢います。
そのため、あまりゲームに慣れていない人がたくさんのボタンや複雑なUIを見ると、それだけで遊ぶ気がなくなってしまうこともあります。
どのようにシンプルにするか?
では、どのようにシンプルにすれば良いのか。
もちろんゲームの内容によって全く異なるのですが、多くの場合「自動化できないか?」を考えることで上手くいきます。
例えば視点移動について、バーチャルパッドやスワイプで操作している場合。
自動でプレイヤーの正面を向くようにできないか、マップによって自動でカメラ位置を変えられないか、などを考えることができます。
他にも何かのアクションをするボタンについて、使えるタイミングでのみ表示して普段は非表示にしておくとか。
アイテムを取ったときに「使う」ボタンを表示するのではなく、取ったときに自動で使うようにするとか。
スマホゲームUIの模範例
UIを上手くシンプルにしたスマホゲームの例として、個人的に挙げたいのが『マリオカートツアー』です。
マリオカートは元々コンシューマーゲームで、複数のボタンを使って操作して遊ぶゲームでした。
このマリオカートをスマホゲームとしてリリースするにあたって、以下のような変更が加えられました。
- アクセル/ブレーキを廃止し、自動で正しい方向に進む
- 左右ボタンを左右スワイプに置き換え
- アイテムを自動で使用(設定により変更可能)
このように、スマホゲームに適した操作方法に変更しています。
これがもしコンシューマーゲームと同じような操作のまま画面上にボタンが配置されていたら、かなり操作しづらかったでしょう。
まとめ
今回はスマホゲームに適したUIについて話しました。
- スマホゲームの操作UIはシンプルさが大事
- 画面の狭さ、ライトユーザーの多さが要因
- 「自動化できないか?」を考える
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